どうも皆様、おはようございます・こんにちは・こんばんは。
梅雨の時期はあまり雨が降っていなかったのに、最近は急な豪雨や雷が多く、それによって時計に水が入ってしまったとお問合せをよく頂きます。
今回は、前回お話した防水の種類についてお話いたします。
時計を購入される際などに、よく目にされたり耳にされるのが、『日常生活防水』というものだと思われます。
しかし、日常生活防水とはどういったものなのか、時計の販売店さん毎で説明がバラバラな場合があります。
修理会社からの視点で、ご説明をさせて頂きます。
時計は大まかに下の画像のような構造で作られています。
各パーツが密接になる事で、水や湿気が入らないようになっています。
本来時計は精密機械なので、水や湿気、汗などは天敵です。
上の画像のような構造にする事で、水がかかってしまった時などに、時計が壊れてしまわないように時計の生還率を上げる工夫としてこの構造で作られます。
時計毎によって防水性を高める為に、更にひと手間を加える事で防水性能に差が出てきます。
時計を水中に入れたり、雨がかかっても大丈夫なようにする為(防水性能を高める為)に、大まかに裏ぶたがペットボトルのふたのように、「ねじ込み式」に取り付けているものや、時間を合わせる際等に使用するりゅうずも、同様に「ねじ込み式」でロックがかかる構造になっているものなどがあります。
日常生活防水の時計の殆どは、このようなひと手間を加えた構造にはなっておらず、裏ぶたは「はめ込み式」で、りゅうずもロックがかかる構造では無く、「はめ込み式」となっております。
日常生活防水の時計は、腕に装着時に多少の汗や湿気、手洗いの際の水しぶきレベルであれば時計に水分が入らない構造となります。
その為、防水だからといって水中に入れてしまうのはNGとなります。
日常生活防水の表記の目安としては、裏ぶたにWater ProofやWater Resistantと表記があり、そこにどの程度の圧力まで耐えられるかの数字の表記があります。
おおよそ、3気圧(または3BAR)~5気圧(または5BAR)の表記のものを日常生活防水扱いとしている時計の修理会社が多いと思われます。
3気圧で30m未満の水圧に耐えれるとして、5気圧ならば50m未満の水圧に耐えれるとしています。
ここで注意が必要なのは、時計自体を水流が無い静かな水の中にゆっくりと時計を沈めた場合、水が入らないスペックという意味で、時計を装着したまま水中に潜れるという意味ではないという事に注意がいります。
時計に水道水が直接かかってしまう場合や、時計を装着した状態でバケツの中に手を突っ込んでかき回す等すると、圧力が変わるので日常生活防水レベルでは耐えきれない程の圧力になります。(※10気圧=100m未満の圧力に耐えれる防水でもスペック上は、水道水が直接当たると水没する場合があると言われています。)
あくまで日常生活防水は、汗や湿気程度から内部の機械が守られる程度の防水性能なので、雨や水道水などが直接かからないように注意してご使用するようにしてください。
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