腕時計のオーバーホールは必要?何年ごとに行うべきか解説
腕時計を長く使っていると、
「オーバーホールは本当に必要なのか」
「何年ごとにメンテナンスすればいいのか」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
機械式時計は精密な機械であり、内部には多くの歯車やゼンマイが組み込まれています。
そのため、長期間使用していると内部の油が劣化したり、部品が摩耗することがあります。
この記事では、腕時計のオーバーホールが必要な理由や目安の時期、
そしてメンテナンスを行わない場合のリスクについて、時計修理店の視点から解説します。
腕時計のオーバーホールが本当に必要なのか、
迷っている方の参考になれば幸いです。
目次
- オーバーホールとは何か
- オーバーホールが必要な理由
- オーバーホールの目安は何年?
- クォーツもオーバーホールは必要?
- オーバーホールをしないとどうなる?
- オーバーホールをしないと起こる故障例
- オーバーホールの作業内容
- オーバーホールの料金目安(費用相場)
- 時計修理のご相談について
オーバーホールとは何か
オーバーホールとは、腕時計を分解して内部の部品を洗浄し、再度組み立て直すメンテナンス作業のことです。
機械式時計の内部には多数の歯車やゼンマイがあり、それらの摩擦を減らすために専用の潤滑油が使用されています。
しかしこの油は長年の使用によって劣化してしまうため、定期的な分解清掃が必要になります。
一般的なオーバーホールでは
- ムーブメントの分解
- 部品洗浄
- 注油
- 組み立て
- 精度調整
などの作業が行われます。

分解したムーブメントの一部です。油が劣化すると歯車同士の動きが悪くなり、最終的に自動巻き腕時計が止まる原因になります。
オーバーホールが必要な理由
機械式時計は、歯車やゼンマイが常に動き続ける精密機械です。
長期間メンテナンスを行わない場合、
- 油の劣化
- 部品摩耗
- 精度低下
などが起こる可能性があります。
特に油が劣化すると、歯車同士の摩擦が増えてしまい、時計の精度に影響することがあります。
そのまま使用を続けると部品摩耗が進み、修理費用が高くなるケースもあります。
そのため、定期的なオーバーホールが推奨されています。
オーバーホールの目安は何年?
機械式時計のオーバーホールは、
3〜5年
程度が一般的な目安とされています。
ただし実際のメンテナンス周期は、
- 使用頻度
- 保管環境
- モデル
などによっても変わります。
例えば日常的に使用している時計は内部の摩耗が進みやすいため、早めのメンテナンスが必要になる場合があります。
逆に使用頻度が少ない場合でも、油の劣化は進むため長期間放置することはおすすめできません。
クォーツ時計もオーバーホールは必要?
一般的にクォーツ時計は、定期的な電池交換を行いながら使用することが多いため、
機械式時計と比べてオーバーホールの必要性があまり知られていないかもしれません。
しかしクォーツ時計の内部には、電子回路だけでなく歯車などの機械部品も組み込まれており、
長期間使用すると潤滑油の劣化や部品摩耗が起こることがあります。
そのためクォーツ時計でも定期的なメンテナンスや修理が必要になる場合があります。
クォーツ時計のムーブメントは、
- 回路基板
- 歯車
などで構成されています。
特に回路基板は経年劣化が進みやすい部品であり、長年使用していると不具合の原因になることがあります。
当店では、ムーブメントが入手可能なモデルの場合、クォーツ時計のオーバーホールとして
ムーブメント交換(中身の入れ替え)による修理を行うことがあります。
一方で、交換用ムーブメントの入手が難しいモデルについては、
機械式時計と同様に分解掃除によるクォーツ修理を行う場合もあります。
機械式時計と比較すると、クォーツ時計のオーバーホールやメンテナンス費用は比較的抑えられるケースが多いため、
5~10年
程度を目安に、クォーツ時計のメンテナンスや修理を検討していただくことをおすすめします。
クォーツ時計でも長く使用するためには、定期的なメンテナンスが重要です。
オーバーホールをしないとどうなる?
オーバーホールを行わずに長期間使用していると、時計の内部では潤滑油の劣化や部品摩耗が徐々に進んでいきます。
その結果、次のような日常使用で感じる変化が現れることがあります。
- 時計が止まりやすくなる
- 日差(進み・遅れ)が大きくなる
- 自動巻きの巻き上げ効率が低下する
- クォーツ時計の場合、電池の消耗が早くなる
これらの症状は、内部の潤滑油の劣化や摩耗によって時計の動きが悪くなっているサインです。
この段階でメンテナンスを行えば、大きな故障になる前に改善できるケースも多くあります。
オーバーホールをしないと起こる故障例(内部トラブル)
メンテナンスを行わずに長期間使用を続けると、
時計内部の摩耗が進み、次のような故障につながることがあります。
- ゼンマイ切れ
- 歯車の摩耗や破損
- 自動巻き機構の不具合
特に潤滑油が劣化した状態で使用を続けると、
歯車同士の摩擦が増え部品に大きな負担がかかることがあります。
このような状態になると、分解掃除だけのオーバーホールだけでは対応できず、
部品交換を伴う修理が必要になる場合もあります。
その結果、修理費用が高くなるケースもあるため、
時計を長く使用するためには定期的なメンテナンスが重要です。
オーバーホールの作業内容
オーバーホールでは、時計を細かく分解して内部の部品を洗浄します。
その後、新しい潤滑油を適切な箇所に注油し、再度組み立てを行います。
作業の最後には、タイムグラファーなどの測定機器を使って精度調整を行います。
また必要に応じて
- ゼンマイ交換
- パッキン交換
- その他パーツ交換
などの作業を行うこともあります。
当店で実際に行ったオーバーホール事例についてもご紹介しております。
興味のある方は下記の記事もあわせてご覧ください。

ロレックス オイスターパーペチュアルのオーバーホール事例|振り角低下・片振りを調整
オーバーホールの料金目安(費用相場)
腕時計のオーバーホール費用は、時計の種類やブランドによって異なります。
また、クロノグラフなどの特殊機構の有無によっても料金が変わる場合があります。
一般的な時計修理店でのオーバーホール費用の目安は、次のようになります。
- 機械式時計:20,000円〜
- クォーツ時計:15,000円〜
こちらが一般的な時計修理店における価格相場です。
メーカーにオーバーホールを依頼した場合、場合によっては倍以上費用が高くなるケースがあります。
これはメーカー修理が「コンプリートサービス」と呼ばれるメニューで実施されるためです。
コンプリートサービスには、
- 一定範囲の部品交換
- ライトポリッシュ(軽度の外装研磨)
- オーバーホール後のメーカー保証
などが含まれているため、修理費用が高くなる傾向があります。
時計修理店では、必要な修理を限定して行うため価格を抑えてご案内ができます。
当店でもオーバーホール後の1年保証をお付けしておりますので、
安心してご依頼いただけます。
修理料金の目安は下記のページをご覧ください。
ブランド別オーバーホール修理の料金表
時計修理のご相談について
当店では
- 機械式時計のオーバーホール
- クォーツ腕時計のオーバーホール
- 巻き上げ不良修理
- 外装修理
などの修理に対応しています。
店舗は名古屋市千種区本山にあり、店頭での受付のほか
全国からの郵送修理にも対応しています。
受付方法は
- 名古屋 本山 店頭受付
- 全国郵送修理
どちらの方法でも対応可能です。
名古屋で時計修理をご検討の方は、店頭でのご相談も可能です。
「オーバーホールが必要か分からない」という場合でも、状態を確認したうえで修理の必要性をご案内いたします。
修理料金の目安は下記のページをご覧ください。
ブランド別オーバーホール修理の料金表
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