腕時計が突然止まると、「故障してしまったのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、時計が止まる原因は一つではありません。
リューズが引かれている、電池が切れている、ソーラー時計の充電が不足している、機械式時計のゼンマイが十分に巻き上がっていないなど、故障以外の理由で止まっている場合もあります。
時計が止まったときは、次の3つを順番に確認してみましょう。
- リューズが引かれていないか
- クオーツ・ソーラー・機械式のどの種類か
- 落下や水濡れなど、止まる前後に異常がなかったか
今回は、腕時計が止まったときに最初に確認したいポイントと、時計の種類ごとの対処法を修理店の視点から解説します。
腕時計が止まったときの確認方法を動画で解説
動画では、腕時計が止まったときに確認したいポイントを、次の順番で紹介しています。
リューズの位置
→ 時計の種類
→ 止まる前後の症状

時計が止まったときの確認手順
時計が止まったら確認したい3つのこと
① リューズが引かれていないか
時計の側面にあるリューズは、時刻や日付を合わせるために使用する部品です。
機種によっては、リューズを時刻合わせの位置まで引くと秒針が停止します。時計が止まっているように見える場合は、まずリューズが通常の位置まで戻っているか確認してください。
ただし、時計によっては、リューズを回してねじ込む「ねじ込み式リューズ」が採用されています。
構造が分からない場合や、リューズが戻らない場合は、無理に押し込んだり強く回したりしないでください。
リューズが空回りする、動かない、操作時に強い抵抗を感じる場合は、内部の部品に不具合が生じている可能性があります。
② 時計の種類を確認する
リューズが通常の位置に戻っていても動かない場合は、その時計がどのような動力で動いているかを確認します。
腕時計は、主に次の3種類に分けられます。
- 電池で動くクオーツ時計
- 光を利用して充電するソーラー時計
- ゼンマイの力で動く機械式時計
時計の種類によって、止まったときに確認する内容や対処法が異なります。
外観だけでは判断しにくい場合もあるため、文字盤や裏蓋の表示、保証書、取扱説明書などを確認してください。

時計の種類で確認方法が変わります
クオーツ時計が止まった場合
クオーツ時計は、内部に入っている電池の力で動いています。
時計が止まった場合は、まず電池切れの可能性を確認します。前回の電池交換時期が分かる場合は、一度確認してみましょう。
電池の寿命は、時計の機種や機能、使用状況によって異なります。クロノグラフやアラームなどの機能を頻繁に使用する時計では、電池の消耗が早くなることもあります。
ただし、次のような場合は、単純な電池切れではない可能性があります。
- 電池交換をしても動かない
- 電池交換後、短期間で再び止まった
- 動いたり止まったりを繰り返す
- 秒針の動きがおかしい
- リューズやボタンを操作しても反応しない
時計内部の回路や機械部分に不具合がある場合は、電池を交換するだけでは改善しません。
また、ご自身で裏蓋を開けると、部品の破損やホコリの侵入、防水性能の低下につながる可能性があります。電池交換は時計店や修理店へ依頼することをおすすめします。
ソーラー時計が止まった場合
ソーラー時計は、文字盤に光を当てて発電し、その電気を二次電池に蓄えて動いています。
長期間、引き出しの中など光が当たらない場所で保管していた場合は、充電不足によって止まることがあります。
まずは取扱説明書を確認し、メーカーが指定する方法で十分に充電してください。
必要な充電時間は、時計の機種、光の強さ、充電残量によって異なります。
短時間光を当てただけでは、針が動き始めても十分に充電されておらず、再び止まってしまうことがあります。
充電する際は、次の点にも注意してください。
- 車内のダッシュボードなど、高温になる場所へ置かない
- 白熱灯など、熱を持つ光源へ近づけすぎない
- メーカーが指定する充電方法と時間を確認する
十分に充電しても動かない場合や、充電してもすぐ止まる場合は、二次電池や内部回路に不具合が生じている可能性があります。

ソーラー時計は充電を確認
機械式時計が止まった場合
機械式時計は、電池ではなくゼンマイがほどける力を利用して動いています。
機械式時計には、主に次の2種類があります。
- リューズを回してゼンマイを巻く手巻き式
- 腕の動きによってゼンマイを巻き上げる自動巻き式
長期間使用していなかった場合や、腕に着ける時間が短かった場合は、ゼンマイの巻き上げ不足によって止まることがあります。
取扱説明書に従って、リューズなどからゼンマイを巻き上げてみましょう。

機械式時計は巻き上げを確認
自動巻き時計も、止まった状態から使用を開始する場合は、腕に着けるだけでは十分に巻き上がらないことがあります。機種によっては、最初にリューズを使ってゼンマイを巻き上げる必要があります。
ただし、次のような場合は操作を中止してください。
- リューズを回したときに強い抵抗がある
- 異音がする
- リューズが空回りする
- ゼンマイを巻いても動かない
- 動き始めてもすぐに止まる
無理にリューズを回したり、時計を強く振ったりすると、内部部品を傷める可能性があります。
③ 止まる前後の症状を確認する
時計の種類に合った対応をしても動かない場合は、止まる前後に何があったかを確認します。
次のようなことはありませんでしたか。
- 時計を落とした
- 強い衝撃を与えた
- 水に濡れた
- ガラスの内側が曇った
- リューズの動きがおかしくなった
- 時計から異音がする
- 針や文字盤上の部品が外れた
- 動いたり止まったりを繰り返していた
これらの症状がある場合は、電池切れや充電不足、巻き上げ不足以外の原因が考えられます。
落下や衝撃によって内部の部品が外れていたり、水分が時計内部へ侵入していたりする可能性もあります。
特に水濡れやガラスの曇りがある場合は、そのまま放置すると内部のサビが進行することがあります。現在時計が動いているかどうかにかかわらず、できるだけ早めに時計店や修理店へ相談してください。
点検をおすすめする症状
次のような場合は、無理に操作を続けず、点検をご検討ください。
- リューズを戻しても動かない
- 電池交換をしても動かない
- 十分に充電しても動かない
- ゼンマイを巻き上げても動かない
- 動き始めてもすぐに止まる
- 何度も停止を繰り返す
- 落下や衝撃のあとから止まった
- 水に濡れたあとから止まった
- ガラスの内側が曇っている
- リューズが動かない、または空回りする
- 操作時に異音や強い抵抗がある
- 針や文字盤上の部品が外れている

時計の点検・修理相談
時計が動かない場合は、
無理に操作せずご相談ください
リューズの確認や、時計の種類に合った対応を行っても動かない場合は、
内部の点検が必要な可能性があります。
現在の症状や時計の状態を確認したうえで、
必要な点検・修理についてご案内します。
時計全体や文字盤の写真も添付していただけます
止まった時計にしてはいけないこと
時計が止まったときも、次のような対応は避けてください。
- ご自身で裏蓋を開ける
- 市販の油を時計内部へ入れる
- 時計を強く振る
- リューズを無理に回す
- ボタンを何度も強く押す
- ドライヤーなどで加熱する
- 水に濡れた時計をそのまま放置する
- 外れた針や部品をご自身で戻そうとする
時計内部には、非常に細かな部品が組み込まれています。
誤った操作を行うと、症状が悪化したり、本来は必要のなかった部品交換が必要になったりすることがあります。
まとめ|時計が止まったら確認する順番
時計が止まったときは、次の順番で確認しましょう。
- リューズが通常の位置まで戻っているか確認する
- クオーツ・ソーラー・機械式のどの種類か確認する
- 落下、水濡れ、異音などの症状がなかったか確認する
クオーツ時計は電池切れ、ソーラー時計は充電不足、機械式時計はゼンマイの巻き上げ不足によって止まることがあります。
時計が止まったからといって、必ずしも故障しているとは限りません。
まずは無理のない範囲で状態を確認し、時計の種類に合った対応を行いましょう。
それでも改善しない場合や、落下・水濡れ・異音などの気になる症状がある場合は、無理に操作を続けず時計店や修理店へ相談することをおすすめします。
当店への点検・修理のご相談は、お問い合わせページから受け付けています。









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