どうも皆様、おはようございます・こんにちは・こんばんは。
今回は、時計の重要部品の一つ『石』についてご説明させて頂きます。
主にアナログ時計に使用されている『石』ですが、その役割は内部の機械の歯車を支える為の重要なパーツとなります。
時計の歯車や心臓部にあたるテンプなどは垂直な軸があります。
この軸を時計の機械の基盤となる『地板』と『受け板』で、サンドイッチのように挟み込んで固定します。
歯車やテンプなどは、回転運動や往復運動をするため、軸が接触している部分は動きによる摩擦で摩耗して故障の原因となってしまいます。
そうならない為に、軸受けとして磨耗や摩擦抵抗の少ない硬い人工ルビーやサファイヤなどを使用します。
この『石』に時計の機械油で被膜を作り、油を長く保ちながら常に正確に歯車等の部品を動かす事が出来るようになります。
しかし、この石も強い衝撃などで割れてしまう場合があります。
割れてしまうと当然、油の被膜もなくなり、動作にも支障がでてしまいます。
今回の写真の割れた石は、ETA社製のcal.2894の機械の2番車という歯車に使用されていたが割れていたため、交換する事となりました。
石一つ割れるだけでも、動作に影響が出てしまう場合があるくらい時計は繊細なものになります。
お使い頂いているお時計の状態が気になる方や、メンテナンスを殆どしてない方は、一度定期メンテナンスされてみては如何でしょうか?
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