気に入った色や素材のバンドを見つけたのに、時計に合う幅がない。せっかく選んだ一本だけに、ほかのバンドに替えるか迷うところです。
当店では、まず時計に合った幅のバンドをおすすめしています。幅の小さいものを使うには、取り付け部分のがたつきへの対処が必要だからです。
今回は、ラグ幅22mmの時計に20mmのバンドを取り付けた事例をご紹介します。その2mmの差を埋めるために、当店工房でステンレス製の「スペーサー」を作成しました。
幅の小さいバンドを、そのまま取り付けない理由
ラグ幅とは、時計本体の上下にある、バンドを支える突起の内側の幅です。「取り付け幅」「カン幅」とも呼ばれ、通常はこの幅に合うバンドを選んで取り付けます。測る場所に迷ったら、写真付きのラグ幅の測り方をご覧ください。
時計やバンドの形状によっては、1mmほど幅の大きいものを合わせることもあります。一方で、幅の小さいバンドを、左右に隙間が残る状態で取り付けることはしていません。
隙間があるとバンドが左右にがたつき、脱落するリスクが高まるためです。「バネ棒で取り付けられたから大丈夫」とは判断できません。
そのため、使いたいバンドの幅が小さい場合は、この隙間をどうするかが課題になります。
22mmと20mmの差を、工房で作ったスペーサーで埋める
今回の組み合わせは、時計のラグ幅が22mm、バンドが20mm。このバンドを使うには、左右にできる1mmずつの隙間を埋める必要がありました。
そこで、ステンレスを加工して1mm幅のスペーサーを作成。バンドの両脇に入れ、時計の取り付け幅に合わせています。
1mm + 20mm + 1mm = 22mm

隙間を埋めて、左右のがたつきを抑える
裏側から見ると、バンドの端とラグの間にスペーサーが入っている様子が分かります。固定には一般的なバネ棒を使い、バンドの両脇の隙間を埋めています。

この小さな部品を入れる目的は、バンドが左右に動く余地を減らすことです。細いバンドをそのまま付けたときに生じるがたつきを抑え、取り付けられるようにしています。

対応できるかどうかは、幅の差だけでなく、時計側の形状や固定方法、バネ棒とバンドの状態によって変わります。今回と同じ寸法でも、現物を確認したうえで取り付け方法を判断します。
ラグ幅の確認方法や一般的な取り付け構造は、時計ベルトの交換方法と注意点でも紹介しています。
時計ベルトのスペーサーで、どこまで対応できる?
ラグ幅21mmに20mmのベルト。1mmだけなら使えますか?
1mmの差でも、左右のがたつきが残る状態での使用はおすすめしていません。まずは時計に合う21mmのバンドを探し、使いたいものに同じ幅がない場合は、時計とバンドを一緒にご相談ください。隙間に合う部品を作れるかも含め、現物を確認して判断します。
幅が大きい場合や、19mm・21mmなど奇数幅の選び方は、時計ベルトの幅が1mm違うときの選び方と加工事例でも紹介しています。
スペーサーを用意すれば、自分でも取り付けられますか?
幅の合う部品があるだけでは、取り付けられるとは判断できません。部品がバネ棒に合うか、時計やバンドに当たらないか、取り付け後に確実に固定されるかも確認します。当店では時計とバンドをお預かりし、部品作成と取り付けをまとめて行っています。
持ち込みバンドも、取り付けまで対応しています
使いたいバンドのサイズが合わないときは、時計と一緒にご相談ください。当店では、お持ち込みのバンドについても、スペーサーを使った取り付けに対応しています。
料金と納期の目安は、次のとおりです。
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| スペーサー作成 | 2,200円 |
| 持ち込みバンドの取り付け工賃 | 1,100円 |
| 持ち込みの場合の合計 | 3,300円 |
納期は1〜2週間が目安です。時計とバンドをお預かりし、工房でのスペーサー作成から取り付けまで行ったうえで、ご返却します。
バンド選びでは、時計に合った幅を選ぶことが基本です。そのうえで、どうしても使いたいバンドの幅が足りないときは、今回のような方法で取り付けられる場合があります。
「この時計に、このバンドは付けられる?」というところから、お気軽にご相談ください。
時計とバンドの取り付け部分の写真に、分かる範囲でそれぞれの幅を添えてお知らせください。写真だけでは判断できない部分は、現物を拝見してご案内します。










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